WEAPON
武器
敏郎のウェイブが効果的に使えるように、盲目の健二が軽量化とフィット感を高めて造った戦略武具。素材には玉鋼(たまはがね)を用い、刀と同じように正中線を防御できる形状である。刃は薙刀拵え(なぎなたこしらえ)直しを模しており、突起部分は両手を用いたダブルウェイブでの戦闘に効果を発揮する。
「活人剣(かつにんけん)」を目的とした敏郎の戦い方は「心眼・後の先」を繰り返し(偶然的に起こりうるカウンター攻撃にもウェイブを使い必然的に対応できる)、「誘い」「先外し」「必殺」などの戦法をとる。これは体を柔らかく(体術柔法)使い、戦うことができる者のみ「発想できる戦技戦術」である。
戦闘者の間では昔から有名なバイブル本『いさおしのおわりのはじまり』。著者は不明だが、ファントムも知る戦闘者が執筆。健二はこの本に細工し、敏郎に渡す「クレッセント・ブレイド・シャイニング」を保管していた。
敏郎とアビスウォーカーがバディ時代に使用していたカランビットナイフ。光と闇、表裏一体すべての技術・性能を一つにした、近接戦に長けた理想的な形状をしている。現在、敏郎とアビスウォーカーが所持するそれぞれのクレッセント・ブレイドを重ね合わせると、満月(フルムーン)を模したシルエットになる。
敏郎との対決のみに使用。敏郎の「活人剣」とは手段手法の違いから対局をなす「殺人刃(せつにんとう)」として、オリジナルであるブレイカーを基に作成されたと推測される。素材は玉鋼(たまはがね)で紐状の編み込みは人毛である。人骨によって叩き出され焼き入れに人の血を使うなどの方法によって作られた呪いの術具。構えれば相手の血を吸うブレイド形状なのはゴーストの命を刈り取るためだけに使われる。
アビスの右腕にあるタトゥー(アバドン)の口に繋がっているのは、敏郎の再生の血(リボーン・ゴースト)を求めているからであり、ストーキング・リングの音で誘い込み、金色によって暗闇でも意図的に目を惹く仕様となっている。
※ヴァンパイア・ゴーストヴァイトとはドクロ数珠のこと。
アビスウォーカーが敏郎以外の兵士と戦う時に使用。一見大きな両刃ナイフにも見えるが、形状はクレッセント・ブレイド・ダークネス(ヴァンパイア・ゴーストヴァイト)と同じ。ストーキング・リングやヴァンパイア・ゴーストヴァイトは装着されていない。
アビスウォーカー衣装解説
ウェビング・コンバットのために造られた特殊ステルス・スーツ。
制作者:SSS(Stealth Soldier Systems)reborn 零 custom
ギリースーツとは
野外において敵の監視の目を欺くために用いられ、スナイパーやスカウトが戦場で使用するものである。彼らにとって自分の存在が知られることは死を意味するからだ。偽装の基本は天然偽装7割、人口偽装3悪と言われている。しかし、天然の植生は地域ごとにわずかに違い、また時間と共に変化する。自然の掟に反した天然偽装は発見の要因となりうる。かと言って、全身に過度に付けたバーラップ(麻紐等の人口偽装)などもってのほか。変化し続ける環境に合うわけもなく、シルエットを大きくし濡れて重くなり行動を妨げる。まして本物のスナイパーやスカウトの目を欺けるわけもない。
見つからないためにはどうするか。
人間の脳は錯覚をする。人は目で何かを見てはいない。脳で見ているのだ。脳が認識しなければそれは見えていないことと同意義である。認識を困難にする色彩パターン、人と認識するためのトライアングル(頭頂部と両肩を結ぶ線)を隠すシルエット。このアビスギリーと特殊なムーブメントが融合したとき、人はそれを人とは認識できなくなる。そして、それが敵の判断を鈍らせ命に手の届く刹那をもたらす。
また、アビスギリーは日本の伝統的な道着(着物)のコンセプトも取り入れている。先を取り合う戦いにおいて、動きを悟られることを局限するため、肩と肩甲骨の動きを察知されにくいデザインになっているのだ。気づいたときには命を握られ、運良くそれを免れても対等の戦いをさせてもらえない。そんな恐怖を敵に強要する。それがアビスギリーだ。
狙った獲物を確実に狩るために。
傭兵たちの間では"サバト"と呼ばれ、悪魔に魂を売った人間からは"KEEPLAIDE"とも呼ばれる謎多きナイフ。いつの時代、場所で造られたかも不明とされているが、「伝説のリボーン・ゴースト」から伝承される、命を吸い取るナイフと恐れられている。
刃にはダマスカス模様が施され、変色していることから古代の武具として使用され、さまざまな魂を吸い込んでいるものと推測される。グリップに施された特徴的な形状は、ファントムが繰り出す波長と合わせ敵を洗脳状態に陥らせることから、アビスウォーカーが使用するクレッセント・ブレイド・ダークネス(ヴァンパイア・ゴーストヴァイト)と同様、呪いの術具であると考えられる。