INTERVIEW
インタビュー
- TAK∴(坂口拓) × 稲川義貴
- 下村勇二監督 × TAK∴(坂口拓)
映画「RE:BORN」とアクション界にかける熱い想いを
下村勇二監督と主演TAKさんに語っていただきました。
なぜ、今「復帰」して「主演映画」を創ろうと思ったのか?
TAK)今まで、やりたい事をやるため必死に闘い突き進んできました。自分でも十分だと思うくらいやってきたつもりだった。だけど、引退して一年…この世界を離れてみて、自分の中でアクションの炎が少し燻っていた時に、下村監督と話し、自分にとって本当に納得のいく「引退」を考えたときに、もう一度だけ最後の炎を使って『最高の作品』を創りたいと思った。それと同時に、世界中の沢山の人達に支えられてきた事に改めて気づいた。その人達や、自分を応援してくれた人達の為に恩返しがしたいと思いました。彼らが納得のいく『作品』を届けたいと。
『RE:BORN』に対する意気込みは?
下村)自主映画体制でやるつもりです。今回は妥協なく、自分たちが納得いくまで撮りきる体制を貫きたい。
TAK) 初心に戻り昔みんなでプロを目指し、自主映画を創っていた頃の熱い気持ちを思い出し、本当に自分たちが創りたい、本当に自分たちが観たい作品を追求したい。
下村)本気で身体を張った、世界基準のアクション映画を目指します。
TAK) 今、自分の出来る最大限の力を出し切って限界を超える『作品』を創りたい。それが自分なりの「けじめ」だと。これが本当に最後の作品になってもいいと思っています。
今後の日本のアクション業界への期待と不安
下村)現在、アクション業界はスタントマンの人材不足に悩んでいます。特に昔に比べ若い人が少ない。現役で活躍しているスタントマンの平均年齢も40歳手前になってきて、老体にムチ打って頑張ってもらっています(笑)現在アクション監督助手で活躍しているアクション監督の卵達は、将来的にそれぞれ現場を持つようになり、日本のアクション映画は活性化する事が期待できると同時に、さらにスタントマンの人材不足に悩むはずです。それを危惧して、今のうちに本気で若手を育てていきたいと思っています。
TAK) 僕たちの世代は丁度、アクション映画ブームでもあり、ジャッキーチェンやブルース・リー、真田広之さんをはじめ多くの魅力あるアクション俳優がいた。彼らの映画がテレビで放送された翌日は、必ず学校で友達とマネをして、はしゃぎ過ぎて先生に怒られていた(笑)今は憧れるアクション俳優も少なくなり、憧れてこの道を目指す若いスタントマンが減った原因でもあるんじゃないかな?
下村)時代の変化もありアクションの表現方法も変わってきた。アクションに限らずよりリアリティを追求した作品が増え、総合格闘技や軍事格闘術を駆使した痛々しい描写も多くなってきた。そのため、アクション初心者は『アクション=暴力』と捉える人も多く、入り口としてハードルが高く、若い人達のアクション離れも納得できる。
TAK) 本来、アクションはリアリティの中のファンタジーであり、夢やロマンを感じる映画こそ熱くなれる。
下村)今回の作品を機会に、もっと若い人達がアクションに興味を持ってもらい、一緒に熱い作品を創っていきたいですね。